【エグい】男がとにかく家事を嫌がる3つの理由(本音版)

日本の男性はなぜ頑なに家事を避けるのか? タテマエじゃなくて男同士の飲み会などでチラホラ漏れてしまうホンネの部分を掘り下げました。
三木智有 2025.03.05
誰でも

こんばんは! 家事シェア研究家の三木です。

今回は2回シリーズの1回目です。
シリーズのテーマは男性が家事を嫌がる理由と、どうすればそこから「暮らし」を楽しめるようになるか、についてです。

◉ 男がとにかく家事を嫌がる3つの理由(本音版)/1回目
◉ 仕事は「社会をよくするゲーム」・家事は「暮らしをDIYするゲーム」/2回目

と、いうことで今日は「男がとにかく家事を嫌がる3つの理由」を掘り下げました。
大義名分なんか取っ払った本音の理由です。なぜ本音かというと、これ、男同士の飲み会の席とかで漏れ聞こえてくる理由だから。

「家事」か「仕事」かなんて比べるまでもない!?

では、よく聞く理由3選をご紹介します。
結論としては「家事か仕事かなんて比べるまでもなく、仕事が優先で当たり前」という根強い価値観、というところです。

理由①|有償労働がもっとも価値の高い労働である!

「仕事と家事、どっちが大切な仕事でしょうか?」

こんなイジワルな質問をされたらどう答えますか? もちろん二者択一で決められることでもないので「どちらも大事」「状況による」などと答えることが多いかもなと思います。ですが、じつのところそれって「タテマエ」かもしれません。本音では多くの人が「仕事(有償労働)」と思っているのではないでしょうか。

その理由は明白で、「お金」を稼げなければ生活ができないからですね。一方の「家事」は自分がしなくても、または希望通りにできなかったとしてもどうにかなってしまう。仕事のミスによる迷惑が社内外多くの人に及ぶのに比べ、家事のミスによる迷惑は家族内にとどまります。

つまり、仕事の優先順位は高く、家事の優先順位は低い。優先順位の高さは、そのまま価値の高さと言い換えてもいいでしょう。その結果「仕事は家事よりも価値が高い労働である」と、無意識のうちに考えてしまう。

そして、自分が働き、稼ぎ、家族を養っていることを誇りに思っている人も多い。この誇りはプレッシャーでもあり、昨今ではこの大黒柱プレッシャーから開放されたいという風潮も広がりつつありますが、「自分が家族を養っているんだ」ということが、自分のアイデンティティのようになっている人もまだまだ多い印象です。

理由②|価値の高い無償労働とは「自分の魅力をアピールできるもの」であり、家事は相当しない

さらに何が男としての魅力につながるのか、ということも影響してくると思います。

よく男の家事で例に挙げられるのが「キャンプ(※1)」ですが、キャンプはたしかに家族との娯楽ですが、家事だと思ってる人はあまりいないのではないでしょうか。では、同じ料理なのにキャンプでの料理は男性の持ち場になるのに、家庭内での料理は女性の持ち場になりがちなのはなぜでしょうか?

それは「頼りがい、かっこよさ」をアピールできるかどうか。

この「魅力をアピールできる」というのが、報酬となるため、無償労働であるにもかかわらずキャンプでは男性が料理をしたがるのでしょう。

そう考えると、高いところの物を取るとか、重たい物を持つとか、そうした類のことについては頼まれればやる理由もわかる気がします。

つまり「この労働をやるのが『俺』である理由」がほしいのかもしれません。(←しらんがな)

理由③|男が望むのは「男から見て魅力的な男」(=仕事ができる男)であり、「男から見て魅力的な女」(=家事ができる女)なのかもしれない

ではジェンダー平等の視点から考えてみたらどうでしょうか。

「男が家事するなんてカッコ悪い」ひと昔前はそんな風潮もありましたが、いまはさすがに少なくなってきているかなと思います。とはいえ「家事する男はカッコいい」という価値観は、対女性への「モテ」としてはありそうですが、男性同士でのコミュニケーションの中ではべつに評価は高くありません。

たとえば「聞いてよ。ついにデカい投資決まったんだよ! もうずっとピッチしまくって、断られまくって、でも粘ったら、やっとデカい投資家が乗ってくれたんだよ!」なんて話には「うお〜、やっぱすげーなー!」と思うけど、「聞いてよ! 昨日つくったこだわりのカレーをさ、子どもがめっちゃ喜んで食べてくれてさ。マジで嬉しいんだわ!」って話にはほっこりはするけど、興奮や嫉妬心は芽生えないかもしれません。

これは、多くの女性が「男にモテるために服を選んでいるわけじゃない」というのと同じで「女にモテるために家事をするわけじゃない」という気持ちが男性にもあり、あくまでも同性から認められたい欲求が、積極的な行動につながるためかもしれません。

ですが「家事する女性は魅力的」という意識は、根強くありそうです。

つまり、「男から見て魅力的な男=仕事ができる男」であり「男から見て魅力的な女=家事ができる女」という価値観が、根本のところにはあるんじゃないかと思っています。

と、いうことで男性が頑なに家事をやりたがらない理由を3つ掘り下げてみました。

① 有償労働の方が、無償労働よりも価値が高いと思っている
② 価値の高い無償労働とは「自分の魅力をアピールできるもの」であり、家事は相当しない
③ 男が望むのは「男から見て魅力的な男」(=仕事ができる男)であり、「男から見て魅力的な女」(=家事ができる女)なのかもしれない

⋯こうして3つ挙げてみましたが、どれも、なんというか⋯いまの僕の価値観からすればむしろ「ダセェな」と思ってしまいますが。もちろん、極端にまとめているし、まったくそんなことない! ありえない! って人もいると思います。そもそも、僕自身がどれも当てはまらないので否定したくなる気持ちはとても共感します。

と、いうかこのニュースレターを読んでくれている男性陣には、あまり当てはまらないかもしれません。

ただ、長年色んな男性から家事についての話を聞いていると、上記のような価値観がチラチラ見え隠れするのも確かなんです。タテマエじゃなくて、ホンネの話としてね。みなさんの周りにも、こんな価値観の男性、いませんか?

では、次週はこれらの価値観を覆すにはどうしたらいいのか? について考えていきます。
少しだけ先出しすると、僕は仕事と家事は目的の違うゲームだと考えています。

たしかに両者はつながっているんだけど、ゲームとしては目的がぜんぜん違うのです。ここらへんの理解ができていないと、家事することがいつまで経ってもただただ面倒な無償労働で終わってしまいます。

※1 海外ではキャンプやバーベキューは家事の一環として捉えられているようですが、日本ではそこまで生活に根ざしてはいないですよね。

***

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